もっとマスターズ水泳応援!ノーブレスは要注意?泳げる人が溺れてしまうリスクと予防策

「タイムを縮めたいから、前半はノーブレスでいこう」

ついついノーブレスに頼っていませんか?

息を止めて泳ぐときには注意点があります。

思いがけずレース中に溺れたり、レース後に倒れたりして緊急搬送という事態も。

泳げる人が溺れてしまうリスクを事前に把握して予防しましょう。

タイムではなく命を縮める場合があるノーブレス・・・息止めに潜む危険性

泳げる人が溺れる場合は、静かに沈んでいきます。

急に意識を失っているからです。

溺れた後4分以内に心肺蘇生をしなければ脳細胞が重大なダメージを受けてしまいます。

気づいた方はレース中であっても周りに知らせて救助をしましょう。

直前に何度も大きく息を吸ってはダメ!『ノーパニック症候群』

ノーパニック症候群になると、息苦しさを感じることなく意識を失い水中に沈みます。

血液中の二酸化炭素が減少しすぎることで起こります。

体力や技術の有無は関係ありません。

ノーブレスで泳ぐ直前に、連続で息を吸うことはやめましょう。

タイムよりも身体を尊重し、ノーブレスに頼りすぎないことです。

異変を感じたらレース中でも途中棄権し、助けを求めてください。

泳げる人がレース中に溺れてしまうマスターズ特有のリスクとは

マスターズに出場するということは、大人であるということです。

社会生活を送りながら競技会に出るためには、相応の自己管理が必要です。

大会前日の夜に仲間と盛り上がって深酒や夜更かしは避けましょう。

練習不足や疲労が取れないまま大会に出場するのもやめておきましょう。

疲れて大量の水を飲み失神して溺れる『気管内吸水』

気管内吸水になると、もがくことなく静かに沈んでいきます。

誤って飲んだ大量の水が気管内に入ることで起こります。

レース中は普段の練習時よりも身体に高い負荷がかかることを理解しましょう。

疲れて泳げなくなったら無理をせず、途中棄権して助けを求めてください。

マスターズは余裕をもって参加する!大会前からしておきたい準備

競技会の日だけがマスターズではありません。

普段の生活や食事、休養も含めて全てが練習の一環です。

健康で長くマスターズ水泳を楽しむためにも、競技者としての自覚を持ちましょう。

大会前から早めに準備をしておいてください。

健康診断や人間ドックなどメディカルチェックを積極的に受ける

日常生活に問題がなくても、激しい運動をすることで身体に異常が現れる場合があります。

医療機関で検査を受けておきましょう。

自分の身体に現れるかもしれない異常があるかどうか、把握しておくことが大事です。

大会参加までのスケジュールは計画的に組む

練習が足りずに出場した場合、疲れて溺れるリスクが高まります。

かといって休養もせず出場すれば、やはり疲れて溺れる可能性があります。

大切なのは、計画的にスケジュールを立てて大会に参加することです。

無理のない範囲で予定を組んで、余裕をもって大会入りしましょう。

当日の体調には細心の注意を払う

大会当日に疲労・寝不足・体調不良を感じたら、迷わず棄権しましょう。

自分の体調を管理できてこそ、真のアスリートです。

仲間の泳ぎを見たり、応援したりすることも良い刺激となります。

マスターズに参加できる喜びを、共に分かち合いましょう。

まとめ

マスターズ出場中に泳げる人が溺れてしまう事例をご紹介しました。

ノーブレスは一歩間違うと、溺死の危険があります。

レース中に大量の水が気管に入った場合も、危険です。

とにかく、無理をしないことです。

大会前には自己管理を徹底し、早めに準備しましょう。

マスターズを楽しんで!

[参考文献]

編集/財団法人 日本水泳連盟 協力/社団法人 日本マスターズ水泳協会:

『水泳プールでの重大事故を防ぐ』 ブックハウスHD 2007